2023-11-01から1ヶ月間の記事一覧

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今日は今月読んでよかった本について書く。前半はほとんど、手元にある文庫の再読なのでさらっと。恩田陸の『黄昏の百合の骨』は結末部分をだいぶ忘れていたのでちょうどよかった。詰めの甘さが残る少女の理瀬が『薔薇の中の蛇』ではすっかり大人の女性にな…

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昨日、わたしを越えた文章を書けないんじゃないかと書いたけれど、小林美代子とブロンテがいるから大丈夫だ。書くことの必然性、という言葉が浮かんだけれどそれはこれから見つけていけばいいよね。碧の仮面を最初からプレイしたら、とてもしんどくなってし…

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「書物という門をくぐればどんな国にもビザなしで入国できる。もう存在しない国にも入国できる。古代ローマ帝国でもソビエト連邦でも」とナヌークが調子に乗って話し続けるのが少し気に障ったのか、「読書を通して世界が学べるなら、わざわざ船に乗って旅す…

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だから、いま、世界を亡ぼすことばをいうわ。あなたに口づけしながら。シバ、あなたをもとめながら。もとめながら。愛してる。愛してる。愛してる。 古川日出男 『アビシニアン』 SIX LOUNGEのリカを聴きながら嵐が丘を読みたい。図書館で本を借りている時、…

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どうやら本人はまわりを低く見ているわけではないようで、自分が異質なので誰にも理解されないだろうとあきらめて、まわりに気を使うのをやめて好きなように振る舞っているようなところがあった。 「希望なんて役に立つのか。運命の海で溺れているだけなのに…

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わたしのためではないけれど、わたしの人生に在って下さって、本当にありがとうございます。紅玉いづき『今宵、嘘つきたちは影の幕をあげる』 世界が自由に開かれていることを忘れそうになる。わたしのために物事が存在していなくても、したいことをわたしは…

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「どうして言えない?」「相手を傷つけることになると思うので」「君ねえ、傷という単語は病院の中だけで使われるべきもので、素人がメタファーとして使うべきじゃないんだ。心の傷なんて存在しない。あるのは心臓の傷だけだ。それに君はなぜ相手の反応のこ…