2023-01-01から1年間の記事一覧

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今年の振り返りと称して。案外覚えてない本が多かったので、もうちょっとちゃんと記録しておかないと。 🩶今年読んでよかったもの誘惑者 ⇒火口にたどり着いた瞬間豹変する砂川宮子も凄まじいが、火口の中はぱあっと明るいわ、と無理やり言わせようとする織田薫…

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祈るような気持ちで夜明けを待っている。『今まで一度も、直接的に、現在進行形で、誰かの死を描かれたことはないから大丈夫』この不確かな言葉だけが、今はわたしのお守り。命を落とすにしても、再起不能になってしまうにしても、その人生はあまりにも短す…

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今日は今月読んでよかった本について書く。前半はほとんど、手元にある文庫の再読なのでさらっと。恩田陸の『黄昏の百合の骨』は結末部分をだいぶ忘れていたのでちょうどよかった。詰めの甘さが残る少女の理瀬が『薔薇の中の蛇』ではすっかり大人の女性にな…

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昨日、わたしを越えた文章を書けないんじゃないかと書いたけれど、小林美代子とブロンテがいるから大丈夫だ。書くことの必然性、という言葉が浮かんだけれどそれはこれから見つけていけばいいよね。碧の仮面を最初からプレイしたら、とてもしんどくなってし…

1125

「書物という門をくぐればどんな国にもビザなしで入国できる。もう存在しない国にも入国できる。古代ローマ帝国でもソビエト連邦でも」とナヌークが調子に乗って話し続けるのが少し気に障ったのか、「読書を通して世界が学べるなら、わざわざ船に乗って旅す…

1124

だから、いま、世界を亡ぼすことばをいうわ。あなたに口づけしながら。シバ、あなたをもとめながら。もとめながら。愛してる。愛してる。愛してる。 古川日出男 『アビシニアン』 SIX LOUNGEのリカを聴きながら嵐が丘を読みたい。図書館で本を借りている時、…

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どうやら本人はまわりを低く見ているわけではないようで、自分が異質なので誰にも理解されないだろうとあきらめて、まわりに気を使うのをやめて好きなように振る舞っているようなところがあった。 「希望なんて役に立つのか。運命の海で溺れているだけなのに…

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わたしのためではないけれど、わたしの人生に在って下さって、本当にありがとうございます。紅玉いづき『今宵、嘘つきたちは影の幕をあげる』 世界が自由に開かれていることを忘れそうになる。わたしのために物事が存在していなくても、したいことをわたしは…

1121

「どうして言えない?」「相手を傷つけることになると思うので」「君ねえ、傷という単語は病院の中だけで使われるべきもので、素人がメタファーとして使うべきじゃないんだ。心の傷なんて存在しない。あるのは心臓の傷だけだ。それに君はなぜ相手の反応のこ…

1013

好きな言葉を書いていたひとが、生きる意味を見いだせなくなった世界でこれからも生きていかなきゃいけないことにぞっとする。羨ましいだとか好きだと思える言葉選びができるということは、わたしよりもきれいなものを知っていたか、わたしよりも先を見れて…

0930

今日は、あるひとについて書く。他人に面と向かって、「あなたのようになりたいと思っていた」「そういうところも好きだった」なんて言ったのは初めて……ではないけれど、思い返せば恥ずかしくなるくらい、正直に気持ちを伝えた。 わたしにないものを持ってい…

0925

人生の何がやばいって、どんなに悲しい別離があったとしてもその後日常がずっと変わらずに続いていくことだ。大切な人を失った悲しみなんかじゃショック死できないようにわたしたちはできているらしく、世界は大切な人を失った悲しみなんかじゃ壊れないほど…